2018年02月05日

魚の解剖?

2月3日の節分になると、父がヒイラギの枝をとってきて、イワシの頭を刺して玄関に飾れと持ってきた。

およそ家族とコミュニケーションのとれる人ではなかったけれど、5月の節句の菖蒲湯、冬至のゆず湯にカボチャ料理と、季節や行事を気にする人で、なかなか素直に接することのできない娘だったけど、そういうところは気が合うと言うか、好きだった。

子どもたちも大きくなり、そろそろ節分の菓子巻きにも興味がなくなり、豆まきもどうしようかな?と思ったが、スーパーでヒイラギの小枝とイワシが目に入り、なんとなく買ってしまった。

魚嫌いな姉ちゃんがイワシを歓迎するわけもなく、少し考えた結果、つみれ汁にすることにした。

つみれ汁は子どもの頃、その年の罪を数えるとか言って、大晦日に食べていた。

フッと懐かしくなる。節分でも良いよね。

頭を落とし、内臓を出していると、ちびさんが覗きこんできて

「これって魚の解剖?見てもいい?」

解剖じゃないけど、近いものはあるかな。見ても良いけど、グロいよ?

それでも良いと言うので、捌きながら、背びれ、胸ビレ、心臓などわかる範囲で教えていく。

捌き終わった時も、ちびさんがイワシに手を合わせ

「なんか すみません」

と謝った。なんですみませんなの?と聞くと、ちょっと考えながら

「なんか ここで命が終わって食べられちゃうのが、なんかすみませんと思った」

と言った。それを聞いた姉ちゃんが

「バカだね〜ここに来た時点で死んてるんだから、そういう時は『ありがとうございます』っていただきゃ良いんだよ」

え〜 どっちも結構良いこと言うじゃん。いつの間にか、食べ物に感謝する気持ちが身についてることに驚き、うちの子良い子だわと思った親バカでした。
  


Posted by つむたい at 00:02Comments(0)子育て くらし